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アレ

  ▽19990819e #日記

 テキトーに書いてたらセミと何の関係もない話になってしまった(ぉ

 んで,セミが大きな声で鳴く理由は「軍拡競争」 すなわち「赤の女王理論」によるものだとされている. 「赤の女王理論」とは,こういう極端な事をする生物 (セミの鳴き声とか鹿の角とか孔雀の羽根とか)の 「理由」をもっともらしく説明するのにとても便利な理論であるが, 説明をすれば「なるほど」ってなもんである.

 名前の由来はルイス=キャロルの「アリス」に出てくるトランプの「赤の女王」だ. 彼女がいる世界は,「この世界では同じ所にいようと思ったら常に走りつづけなくちゃね!  どこか別のところに行こうと思ったらもっと走らなきゃ!」という所なのだ. つまり「全力を尽くさないと現状を保つ事すらできない」ということだ.

 これが「軍拡競争」のアナロジーなのだ.軍拡競争では,一方が強力なステルス戦闘機を導入したら, 他方はもっと強力なレーダを導入しなきゃならない. そうしないとこれまでの「兵力の均衡」が崩れてしまうから.

 で,これが生物の性とどういう関係にあるかというと, 例えば孔雀の羽根でいえば, まず最初に「よりキレイな方がモテモテ王国」というルールがあるとすると, 当然みんなモテたい訳だからよりキレイな羽根を持つようになる. でもあまり派手になると目立つから外敵に襲われやすくなるし, 重くて邪魔になれば当然に日常生活にも支障を来たす.

 しかし.こういう「モテるための競争」ってのが 「食事」とか「縄張り」と決定的に異なるところだが, これらは「子孫を残せるか否か」つまり自然淘汰に直結するものであるので, 他の競争に比べて妥協範囲が狭いのだ.

 だから,例えば「キレイな羽根の方がエサをたくさん取れる」という競争より, 「キレイな羽根の方がよりモテる」という競争の方が, 結果としてより派手派手な羽根を導きやすいわけ. 得られるものに危険を冒す価値がある,って事だな.

 ってわけで,セミの鳴き声ってのも考えてみれば非常に危険な行為だ. 何もあんな大きな音で自分の居場所を外敵に知らせる必要はあるまい. でも,最初に「デカくていい音のオスほどモテモテ王国」というルールができてしまえば, もう後は軍拡競争の行きつくところ, ああいう超うるさい居場所宣伝活動に至るしかなくなってしまうのだ.

 この理屈は「なぜそういうオスがモテるようになったのか」は説明してない. たぶん「俺はこんな危険な事をしても生き延びてきた優秀な男だぜへへへへ」 みたいな話だろうとは思うが,この辺は立証しがたいところで, こういう反証不能性が,進化学が科学として嫌われる一因であろうなぁ.

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