本日のないとめあ

　死ぬ夢を見た．自分が死ぬ．

　自分は軍人だった．しかも戦争に敗れた軍人だった． 外にはもう敵軍が迫りつつあるだろう． 敗軍をまとめて脱出する算段はつけたが，自分はこのまま生きて帰れるだろうか． 多くの友軍を死なせた責任をとるためには，自害するしかあるまい．

　愛用のレーザ銃をこめかみに当てる． 引き金を引く．細いレーザが自分の頭蓋を貫く．意識が薄らいでいく．

　親友がドアを開けて現れた． 長い付き合いだし，お互いに親友なんて表現は使わず悪友だなんて言っているが， やはりこういう時には訪れてくれるのだ． 先週，彼に何かを貸す約束をしたんだが， それもできなくなってしまったね．すまんね． 「まぁ今だから言うが，お前はいい友達だよ．お前といるのは楽しかった．ホントだよ」

　眠くなってきた．親友が笑いかけてくれる． こういう時に泣いたりされても自分が喜んだりしないことを知っているのだ． 親友ってのはそういうものだ．．．