▽20011117f
#日記
さて,山崎氏らと合流して,秋葉デパートの喫茶店で仕事の話とか.
作業の効率化には,常に「そもそも効率の高いことが良いことなのか?」という問題がつきまとう. 個人的には,効率化により空いたリソースは別の何かに使用できる, もちろん何にも使用しなくてもよい,つまり選択肢が増えるので良いことだと思っている. が,当然そこには「選択肢が多いのは良いことなのか?」という問題があって.
A である状態しか選択できないものと,A と not A のどちらも自由に選択できるものは, 個人的には議論の余地なく後者が優れていると考えたいのだけど, 「選択」には「理解・判断・決定」というプロセスが必要になるわけで, そのプロセスを遂行するリソースを持っていない行動者にとっては, 前者の方が「楽」であり「良い」ものかもしれない. さらに,そういう行動者を(社会的な理由などで)排除できない環境にあっては, つまり選択の余地がなるべく少ないものが好まれる.
妥協点としては,コアデザインは可能な限り選択肢を残しておき, エクステリア(スキンとかシェルとかいってもいいが)のみで選択肢をなくす, という方法なんだろうなぁ. つまり自分で優秀なものを作っておきながら無能なフリをして出荷するわけだ. まぁ考えようによってはこれがいちばんカッコいいかもしれないけどな.