はっはっは.他人事とは思えませんな. 記事自体は日本じゃなくて台湾・韓国あたりを念頭に書かれたものっぽいけど.
「ハードコアゲーマ」の定義が「1カ月に20時間以上プレイする人」なのね. 20h/day ならそらハードコアだわ,と思ったら 20h/month ですか! 毎週末の土日に 2h ずつゲームやったらハードコアか,おめでてーなw 平均的な「ゲーム好き」は 10h/week くらいは普通にやってる印象があるのだが, それはあたしがアベレージなゲーマじゃないからそう思うのだろーかw
こういう問題が色々と取り沙汰されるのは,ゲーマを取り巻く社会的な事情の違いもあるのよね. 日本じゃゲーマはみんなゲーム機や PC を持ってるのが当然で,プレイも普通は自宅でやる. 中国や台湾あたりでは,そもそも家に PC なんかフツーない状態が標準らしいので, みんなネットカフェでゲームをやる.つまり多少の金がかかる. 日本じゃ「ゲームだけやって暮らしてれば光熱費・食費・回線費だけで生きていける」ってな状態だけど, あちらはそうではないのだな.
あと,もちろんゲームによるんだろうけど,他にも感覚違うなーってとこがいくつか. 「経験値制限」とかね. あたしが考えるに,長時間オンラインゲームをやる目的っていくつかあるが:
- 克己系
-
敵はさっきの自分.負かすのも負けるのも自分.レースゲームでゴーストカー相手に必死バトルってパターン. 自分でハードルを設置して飛び越える努力をするので, ある地点に「ゴール」が設けられていないと,マジで際限ない. 終わりのないゲームではそのゴールを自分で設置しないといけない.
- 優越系
-
敵は周囲の全員.ある基準を自分で設定し(大抵はゲームシステム自体がその基準を設定する目安を提供する), 数値的とかで目に見える形で,全てのライバルより優越することを目指す. 基準自体が自作のものなので,同じ基準で争うライバルがいると特に燃える. また,勝ち負けがデジタルに決まらない方向には基準を設けず,勝利感を常に求め続ける. 「他人に負けないこと」というゴールを設置した克己系,ともいえるかも.
- 仲間系
-
勝敗とかじゃなくてさー,友達とフツーにしゃべったり遊んだりできればいーじゃん? みたいな. ゲームがつまんなくてもレベル上げかかったるくても, 仲間と集まっておしゃべりできれば楽しいじゃん,みたいなー. 「深夜に友達と長電話」のネトゲ版でしょーか.
なーにをエラソーに分類してるんだか,ですが, あたしは究極的なまでに上記でいう「克己系」なので, 目指したゴールに到達できなきゃ癌にかかっても治してゲーム続けますよ.ええ.
話がそれた.つまり日本じゃこの「仲間系」がとても多いと思うのよ. 周囲でネトゲやってる連中のほとんどはこれ.あたしもそうだし.
でも「経験値制限」で規制できるのって上記でいうと「優越系」くらいで, 日本でそういう制限しても,全体の総プレイ時間はほとんど減少しないんじゃないかしら. 逆に,それが少しは有効な規制になるということは,プレイヤの多くが「優越系」なのかな?……と.
「優越系」同士のぶつかりあいって,すごーく効率悪いことが多い. なんせ目的を達成するためにかかるコストは軍拡競争で指数的に増えていくわけだから. 「コスト」には当然ながら「時間」も含まれるわけで, ネットカフェでプレイなんてスタイルだと「時間 == 金」なわけだから, そら入り浸りも強盗も発生するわな. そういうスタイルのプレイヤが多い市場では,当然それを助長するゲームシステムが発展するだろうし, 全てがコスト上昇へのスパイラルになるよなぁ.
あたしみたく,全ての事象が最適効率で行なわれてほしいタイプには, そういうのばっかしな社会は住みにくいだろうなぁ……