▽19980407a
#日記
本日の読書
「リング」著:鈴木光司(ISBN4-04-188001-7)
「らせん」著:鈴木光司(ISBN4-04-188003-3)
ってわけで,読んでみました.有名なコレ.
これを読むきっかけになったのが xbbs での「パラサイト・イブ」の話題だったんで, ついつい比較しちゃいながら読んでみました.
で.
うーんなるほど.これ,面白いね.
最初に「リング」を読み終えた時, 「オカルト性をまず受け入れておけば, ストーリーのメリハリもいいし,そこそこ面白いかな」 とか思いつつ, 「怨念」とか「霊」とかって概念自体を受け付けられずに, ちょっと期待以下って気がしてた.
で,「らせん」を読んでみると. 「リング」は「らせん」のプロローグ, つーか最初の2章くらいにまとめて一冊にしちゃってもいいところなのだねぇ.
やはり根底にオカルト的な非科学的前提があるのは変わらないんだけど, ビデオとしての「ミーム (meme)」と DNA としての「遺伝子 (gene)」をうまく複合させた展開, この辺の本質的に持つ恐ろしさ, ってものだけを前面に出して小手先の話術で怖がらせようとしない作品作り, これはいいわぁ. 「パラサイト・イブ」とは大違いです(ぉ
といっても不満がないでもない... ストーリー上しかたないんだろうけど, もはやミームと遺伝子を同期させる必要はないように思える. ビデオや本で拡がる情報としてのミーム, 物理的感染で拡がるウィルスとしての DNA, これらが意識を持たず共同して広まって行ったりすると, あたし的にはホラーとしてそっちの方が恐いぞ,と...