いよいよ手術の日.指定の時間に病院へ.
まず最初に医師の診察というか面談みたいのがあるんで, こないだから気になってたことを質問してみた. それは,レーザ照射中に眼球がガーっとか動いてしまったらどうなるの?って問題. 医師によると,レーザ照射装置はロックオン式になっていて,ある程度の動きなら追従します. スコープを外れたら照射は停止します. でも動かないに越したこたーないので, 手術中は目の前の赤い点滅を死ぬ気で凝視してください(笑)だそうです……
で,いよいよ手術.まず麻酔.麻酔は目薬で行なうのね. 目薬の麻酔なんて効くのかよ? とか思ってたんだけど, この目薬,さした瞬間に微妙に痺れが走る, いかにも「効きそう」というか「ヤバそう」な目薬だった. さしてしばらくたつと目の周囲が重くなってきて, 何というか,すっごく眠くてまぶたが腫れぼったいみたいな感じに.
次に,「じゃ目に印を付けますから」とか言われて, 医師が何やらペンのよーなもので目にマーキング. 麻酔が効いてるので全く痛くはないけど, なんつーかこう想像できる絵ヅラがイヤな感じ(笑) まぁペンは視界の横から入ってくるので,以前の, 角膜チェックセンサを直接瞳孔に当てる処置よりは気楽かもしんない. ちなみにあたしは先端恐怖症とか全然ないのでこれは平気.
で,手術台に寝ると,目の周囲にマスキングテープ(としか呼びようがないもの)を貼って, 「まつげ除けテープ」でまつげを上下に除けた上に, 目にフックのよーなものをはめて開いた状態で固定する. このフックみたいのはビミョーに痛い.眼球でなく,麻酔の効いていないまぶたに引っ掛けてるからかな?
目が乾いて痛いんじゃないかなぁ,麻酔が効いてると大丈夫なんだろうか? とか思ってたら,横から助手のナースさんが目薬をバシバシさしてくれるモヨウ. アレだ,「時計仕掛けのオレンジ」の強制映画シーン.アレ.100パー,アレ(笑).
スライド式のベッドで機械の下に移動されると,目の正面にオレンジの明滅がある. この時点で目はフツーに見えていて,とにかくこの明滅を凝視してれば良いわけですな.
で,いよいよ眼球表面にフラップを作るわけですが. 目に何か「野菜の皮むき器」に似たものを押し付けて,そいつが作動すると, 視界が右から「ずずずずっ」と失われていく!(笑) もちろん反対側の目はフツーに見えてるし. 装置が戻されると,ややぼやけた視界が回復します. 自分の角膜がどういう惨状なのかが非常にわかりやすいなぁ. もちろんこの間も頑張ってオレンジの明滅を凝視中.途中で見えなくなるけどな(笑)
その後,何をしてるのか不明な処置をいくつか. 医師が「視界がぼやけますよー」とか言ってくれるのだけど, その通りに視界がぼやけたり戻ったりするので, 特に精神的苦痛もなくオレンジの明滅を凝視.
最後にレーザを照射する. 角膜を構成する物質をレーザで蒸発させて,角膜全体の薄さを調節することにより, 焦点距離を変えて適切なものにするのですわね. この前の処置で視界はけっこうぼやけている状態で, 機械動作音が「じーーーー」とか聞こえてくる. で,弾けるような「ばばばっ!」って感じの音と共に, 視界に白い閃光が走る.あーコレがレーザなのですねっていうか, 視覚に認識できるってことは角膜を通過して網膜まで行ってませんかレーザさん?
でもまぁオレンジの明滅らしきものは見えているので凝視しまくると, およそ 30秒くらいで完了. レーザ装置を停めた瞬間に焦げたにおいがするのは, この手術で最もイヤな瞬間なのではないだろうか(笑)