Yig氏が Inferno
なるものを知らせてきた.
で,これがどーゆーものかというと,「UNIX ~ Plan9 の流れをくむ OS として,
ベル研で Dennis=Ritchieらにより開発された新OS」で,
「セットトップTVとか携帯電話とかのネットワーク商品に組み込」んだりできて,
「これまで雑多に多種多様だったテレコミュニケーション機器のシステムを,
共通のプラットフォームで記述する事」ができるようになるらしい.
で,プログラミング環境としては,コンパイル後のイメージが機種依存しない
「Limbo」なる言語を使う.これは中間コードを「Dis」なる仮想マシン上で動かす事により,
クロスプラットフォームなバイナリを得られる.
言語仕様は C + Pascal + オブジェクト指向 + 高水準な基本クラス,といったものらしい.
で,Limbo は Inferno 上で動かす事もできるし,
「Dis for win95」のようなものを使って,他機種で動かす事もできる.
また,ネットワーク上の異なるマシンで動作する
Limbo アプリ同士で相互通信するためのプロトコル「Styx」も用意されている.
UIとしては,すべてのデバイス及びネットワーク上にあるすべてのリソース
(リモートで動作するプロセスも含む)は,統一された形式でファイルとしてアクセスできる.
Inferno アプリは,中間コードとしてメモリにロードされた後,
その場でマシンに合わせてコンパイルされ,ネイティブコードとして処理される.
元々中間コード自体が「今時のインストラクションセット」に合わせて設計されているため,
この作業はそんなに時間はかからず,アプリの動作はCで作ったプログラム並みだ.
Javaとの違いは明白であるらしい.彼らによると,
「Javaはプログラム言語にすぎないが,Inferno はフル機能を備えた OS である.
Limbo が様々なネットワークにアクセスする手段は,移植性の言語(Java)より数段優れた統一性を持つ.
セキュリティについても,言語を含んだ OS 全体でこれを考慮する事により,
より基幹レベルから暗号化を行なう事ができ,さらにアプリはこれを統一的に扱える」らしい.
評価:
まぁ理想を高く持つのはいいことだが(ぉ
とりあえず出来はよさそうだね.さすがリッチー先生の手がけただけの事はある.ありそう.あるかも.
しかーし,何せ作ってるのがベル研だからなぁ(分離して別会社にするらしいけど).
マーケティングとしてこれをどう出してくるかで,このOSの将来が決まるよね.
対抗する Java はいろんな所にライセンス出してるし,
既に世界中に多数の Java プログラマがいるわけだ.
ここにどうやって食い込んで行くのか...
先行きを見守りたいOSではあるね.
しかし,ただ一つ,あの見た目だ.「同人版 Win95」みたいなデザインは,
ソッコーで改めないと未来はないぞ.まじで(笑)
中身がいくらよくても,あれではマーケティングに致命的すぎる(笑)