なんでも声優の音声を仕込んであって,音程とか付けて歌わせられるらしい.「歌う PC」というか「喋る PC」って概念はけっこう昔からあって,そりゃもう PC-6001mkII の時代からのコンセプトなわけだけど.当時のものは「音声合成」だったわけだがこいつは「仕込んだ人間の声に音程を付けて,音と音を違和感なく繋いで出力する」というソフトなようだ.
ていうか「IDOL M@STER」ってこういうことするソフトなんだと思ってました最初は.マジで.
開発元インタビューを読む限りでは,元となる音声も音域ごとに複数取ってるみたいねー.ベース音ひとつでただ機械的に高低を付けると,どうしてもアヒル声になっちゃったりするんだろうなきっと.
前にも書いたが,個人的な未来世界予想図では「声優」という職業は大部分がコンピュータに取って代わられることになっている.つまり,最初の段階では,取るに足らない声については音声合成で,人間の感情的ないわゆる「演技」の必要な箇所はちゃんと声優が演じる.そしてこの音声合成の範囲がどんどん増えていって,最後には主役級の数人以外はみんな安価な音声合成で事足りちゃう,という.
進む方向がそっちだとすると,このソフトの「声優の声を取り込んで歌わせる」というのはその進む方向へは向かっていない気が一瞬したのだけど,「発声 → 音程 → 強弱 → (中略) → 感情表現」という高度化の行程の中で,とりあえず 2番目の部分をやってるソフト,って考えると,これもまた重要な部分.特に「発声」についてはさっきも書いたとおり PC-6001mkII でも出来たわけだから,今でもこの部分に大きな障害はないだろうし.
というわけでこの「初音ミク」って実際にどんなもんなのかと思ったら,これマジすごい.ヤバい.
「君が代 初音ミクVer」とかw「VOCALOID2 初音ミクに「鳥の詩」を歌わせてみた」あたりは普通に歌っております.ていうか上手い.とりあえず個人的には「VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた(完成版)」がベストですがw
うp主のコメントから見るに,ソフトを素で使うと上記の「君が代」みたいになって,ちょっと声のアタックの部分でやや合成感がありそうね.調整次第なのかも.
さてこうなると,このソフトは「音声取込み → 変調 → 発声」とやっている(取込みはソフトに既に仕込んである)ようなのだけど,この取込みの部分を完全な合成ボイスでやれるようにすればコンピュータだけで全部済ませられる.
あるいは取込みもユーザが出来るようにしてやれば自分の声で歌わせられる.いやそれなら自分で歌えば?って話だけど,音痴は病気の一種です(何
既存の音声データを自動的に解析して,足りない音素は推測して合成してくれたりすれば(プログラム的には簡単なステップアップではないが),逝去した声優さんの声を取り込んで……なんて方向性が見えてくるなぁ.
ううむ.素晴らしい……買おうかなぁ.amazon で¥15750 かぁ.ビミョーな金額だ.悩むなぁ……どうでもいいけどなんで recommend がぜんぶアイマスなんだよ……w